女は愛嬌!男は度胸!
・・・なんて、昔からよく言ったものです。
女は、ニコニコ愛想良く笑っていれば、大抵は可愛く見えるものです。
しかし、それはある程度の基準を満たした容姿を持ち合わせていて、初めて言えることなのです。
容姿の可愛い子が笑うと、「可愛いね」「笑顔が素敵だね」と、チヤホヤされますが、
ブスが笑うと、「気持ち悪い」「笑うなブス」などと言われるだけです。
ブスは、人前で自由に笑うことさえ許されないのか。
ブスというだけで、人は冷たくなります。
異性なら、尚更です。
可愛い子の方が良いのは当然、仕方のないことです。
しかし、ブスにだって恋愛する自由はあるはずです。
ブスだって、人を好きになります。恋をします。
けれど、大抵の男性は、ブスだというだけで中身を知ろうともしてくれません。
容姿の可愛い女の子と同じことをしても、褒められ、持てはやされるのは可愛い子だけ。
好きな人のために一生懸命何かをしても、全然見てもらえない。
それどころか、「うざい」「気持ち悪い」などの暴言に加え、しまいにはストーカー扱い。
そんな扱いばかり受けていれば、根暗にだってなってしまいます。
それでも明るくしていれば、いつもニコニコ笑っていれば、人に優しくする気持ちを持ち続けていれば、と思いながら日々過ごしていました。
しかし、酷い暴言や態度をしてくるのは、男性だけではありません。
好きな人ができ、その人好みの容姿に近づこうと努力をしたり、困っていたらすぐに駆けつけたり。
もしかすると、誰がどう見ても”好き”だとわかってしまっていたのかもしれません。
しかし、今までとは違うその彼は、その気持ちに気付いても「うざい」だとか「気持ち悪い」などは一切言わず、そんな態度もしませんでした。
そのおかげで、どんどん仲良くなっていきました。
しかし、その彼に恋心を抱いていたのはわたしだけではなく、その中には、一般的に可愛いとされる容姿の女の子もいました。
わたしは、その子から毎日のように嫌がらせを受けていました。
彼のために用意したものは壊され、嘘の噂を流されたり、彼がわたしを嫌っている、うざがっているなどの嘘をつかれたり、
彼にも、わたしが嫌々仲良くしているなど嘘を吹き込んだりもしました。
その嫌がらせのせいで、かれとの距離はどんどん開き、話すことさえもしなくなってしまいました。
そんな状況に耐えられず、彼に今までのことは全部嘘で、本当は”好き”だと言う気持ちを伝えました。
嘘をついていた女の子も交えて話し合いをし、嘘だったという事はわかってもらえました。
初めは、嘘をついて嫌がらせしていたことを責めていた彼ですが、そのこからも告白をされ、態度は一変。
急に優しくなり、「嫌がらせしてしまう程好きでいてくれた」という展開に。
それを目の当たりにして、わたしはハッキリと悟りました。
いくら愛嬌良くしていても、中身が勝っていても、結局可愛い子には敵わないのだと。